
こんにちは。
神恵内村歯科診療所の萩野です。
神恵内村の人口は716人。
北海道179市町村の中で2番目に人口が少ない村です。
高齢化も進み、「この村で最後まで暮らす」ことが大きなテーマになっています。
私はこう願っています。
最後まで“おいしく食べられる村”でありたい。
■アワビを噛める歯は、何本必要?
神恵内村といえば、アワビとウニ。
ウニは柔らかい。
でもアワビはどうでしょう。
あの弾力。噛むほどに広がる甘み。
実は、1987年に長尾氏らが行った研究(東京医科歯科大学)では、
食品の種類ごとに必要な歯の本数が異なることが示されています。
その研究では、
・フランスパンやたくあんなど硬い食品は
→ 18〜20本程度の歯があると十分に咀嚼可能
・きんぴらごぼうや煮魚など中等度の硬さ
→ 10〜17本程度
・豆腐やお粥など柔らかい食品
→ 数本でも可能
と報告されています。
アワビは“食べられる”だけでなく、
噛んで味わう食品です。
つまり、
アワビを本当に楽しむには、20本前後の歯が望ましいのです。
■歯が減ると、何が起きるのか
厚生労働省の「歯科疾患実態調査」では、
歯の本数が20本未満になると、食生活の質が低下する傾向が示されています。
さらに、e-ヘルスネットでは
- 咀嚼回数の減少
- 満腹中枢への刺激低下
- 栄養バランスの偏り
などが指摘されています。
また、複数の疫学研究では、
歯の喪失と認知機能低下や生活習慣病との関連も示唆されています。
噛むことは、単なる食事動作ではありません。
唾液分泌、脳血流、消化、栄養吸収に関わる
全身の健康行動なのです。
■神恵内村で今起きていること
この村では、中高年の歯周病が静かに進行しています。
歯周病は痛みなく進みます。
気づいたときには歯が動き、やがて失われます。
歯周病による歯の喪失は、
高齢期の生活の質(QOL)に大きな影響を与えることが知られています。
私は現在、中高年の歯周病治療に力を入れています。
なぜなら——
歯を守ることは、村の食文化を守ることだからです。
■「神恵内村を、日本のスウェーデンに」
スウェーデンでは、
予防歯科と定期管理により高齢者の歯の保存率が高いことが知られています。
私たち神恵内村歯科診療所も、
- 歯周病の精密検査
- 定期メインテナンス
- 生活習慣指導
を通じて、歯を守る医療を行っています。
716人の村だからこそ、
一人ひとりを丁寧に診ることができます。
最後までアワビを噛みしめられる村へ。
>>予防歯科はコチラ
■ハギちゃんからのお願い
最近、たくあんを避けていませんか?
きんぴらごぼうを残していませんか?
それは歯周病のサインかもしれません。
研究が示しているのは、
20本の歯があれば、多くの食品を楽しめるという事実です。
アワビを味わい続けるために。
ウニの甘みを感じ続けるために。
歯周病検査、受けてみませんか。
村のみなさんの「おいしい」を、守ります。